鼻腔異物

院長淺野です。

鼻にビーズを入れて取れなくなったということは良くあること?かと思います。2歳から5歳のお子様に多くみられます。鼻腔異物と言われますが、鼻腔異物をとるには風圧を使う方法と器具を使う方法の二つがあります。

異物のない鼻を押さえて鼻をかむ

風圧を使う方法が最初に選択されます。大きいお子さんであれば上の写真のように異物のない側の鼻を押さえて思いっきり鼻をかみます。鼻をかむと時に発生する風圧で異物を押し出します。小さいお子さんの場合は鼻をかめませんのでmother’s kissという方法を用います。簡単に言うとお母さんにお子さんの口にキスをしてもらいながら思いっきり息を吹き込んでもらう方法です。その際、異物のない側の鼻を押さえます。お母さんの呼気の風圧で異物を取り除きます。成功率は60%程度で有害事象はないとされます。異物が鼻の奥ではなく前にあり、鼻腔を完全に閉塞している場合成功率が高くなります。取れない場合は器具を用いて取ることになります。鼻腔の異物は気管に移動する可能性があり発生時は医療機関を受診してください。