便秘症④

大谷選手結婚おめでとう! 理事長淺野です。

便秘のお子様は相変わらず多いです。

下記に便秘について記載させていただいていますが、

薬についてもご質問を受ける機会が多くなっています。

日本小児栄養消化器肝臓学会「こどもの便秘」より抜粋してお話いたします。

(薬物治療)

生活習慣の改善や、食事療法で便秘の症状がなくならない場合には、下剤などの薬も使用します。

便秘は治療が不十分だとだんだんと悪化しますので、週に3回以上、苦しくなく、痛くなく排便できる量を、きちんと内服することが重要です。 

よく使用される下記にあげます。

主なものは、浸透圧性下剤と刺激性下剤です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・浸透圧性下剤     

糖類      

● マルトース(マルツエキス)     

● ラクツロース(モ二ラックなど)     

塩類     

● 酸化マグネシウム(カマ、カマグ、マグミットなど)     

● 水酸化マグネシウム(ミルマグ)     

その他

● モビコール

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・刺激性下剤     

● ピコスルファートナトリウム(ラキソベロン)     

● センノシド(プルセニドなど)     

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・坐薬     

● ビサコジル(テレミンソフト)     

● 炭酸水素ナトリウム+無水リン酸二水素ナトリウム(新レシカルボン)     

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

通常は、塩類下剤や糖類下剤等の浸透圧性下剤で治療を開始します。

これらの薬の作用は、便に直接働きかけて柔らかくするもので、習慣性がないか、あったとしてもとても少ない下剤と考えられています。

つまってしまってから飲むのでは、出るまでに時間がかかり、また出すときにお尻がいたくなりますので、「便が硬くならないように、毎日同じ量を飲む」ほうが良い結果が得られます。

浸透圧性下剤の効果は比較的確実ですが、効き方は人によって様々ですので、飲み始めに量の調節が必要です。

少なすぎると効きませんし、多すぎると下痢になります。

毎日飲んでいて、一番硬い便の時でもあまり痛くなく楽に出る量を続けることになります。浸透圧性下剤を飲む場合には、水分も充分にとったほうが効果が得られやすいです。 

糖類下剤は、腸から吸収されない特殊な糖でできています。甘くて飲みやすいのですが、やや効果が不安定ですので、赤ちゃんむけにだされることが多い下剤です。

酸化マグネシウム(カマ、カマグ、マグミット)は糖類に比べてちょっと飲みにくいかもしれませんが、効果が確実で、安全性が高く、習慣性とならない(クセにならない)と考えられているため、幼児や学童では一番よく使用される薬です。

なお、かつて酸化マグネシウムを長くのんでいた患者さんの中に、血液中のマグネシウムの値が異常に高くなった例があり、そのうちの2名が亡くなったため、2008年、厚生労働省から、「長期投与例では血中マグネシウム濃度を測定するように」との勧告がだされました。ただし、それはマグネシウムを排泄する腎臓の機能が低下していたご老人が大量に飲んだりしたためと思われ、腎臓に問題のないお子さんが、普通の量の飲んでいる場合には、まず問題ないと考えられます。

なお、学校に通っているお子さんの場合、下剤を飲み始めの時には学校で急に下痢になって困る場合が考えられます。

ですから、少量から始めるか、お休みの前日から始めるほうが良いかもしれません。

浸透圧性下剤で、良い結果が得られない場合には刺激性下剤に切り替えるか、それを加えることがあります。 

ラキソベロン液は、1日数滴を水などで薄めて飲む水薬です。無味無臭で飲みやすいことと、滴数で量が容易に微調整できることが特徴で、乳幼児に使用されることが多い薬です。

センナやセンノシドは、年長児や大人で使用されます。どちらも、比較的確実な効果が得られますが、飲み始めのときに量の調整をすることが必要です。

量が多すぎると、下痢になったり、おなかが痛くなったりする可能性があります。 

これら以外でも、消化管運動亢進薬や、漢方薬など便秘に使用される薬があります。

当院では酸化マグネシウムもしくはモビコールで内服を開始し、効果が乏しい場合ピコスルファートナトリウムを加えるという方法ととっている場合が多くなります。

ほとんどの方がこの方法で良好な排便を得られています。

お困りの際はいつでもご相談下さい。