子どもの内服方法について

クリニック看護師です。ご両親より「子どもが嫌がって薬を飲んでくれません。どうしたらよいでしょうか?」との質問を受けることがあります。子どもは大人と違って薬は病気を治すために必要なものだと考えることはできずに、「イヤ!」という感情のまま薬を拒否してしまいがちです。

「口で説明してもわからないから…」と、子どもを押さえつけ無理やり薬を飲ませてしまうと、「嫌なことをされた」という記憶が残ってしまい、薬全般を嫌いになってしまうこともあります。

子どもが薬を嫌がる主な理由には、苦味のある味が嫌いとか、ザラザラした舌触りや、薬を飲む理由がわからないなどの理由があります。そのため、子どもの薬は甘いシロップになっていたり、粉状になっていて溶けやすくなっています。

幼児期以降になると、子どもなりに内服を理解できるようになるため、服薬時には説明を行いましょう。体調が悪いときには嫌な薬は飲みたくないこともあります。大人も一緒ですね。嫌な薬は嘔吐を誘発することがあるので、説明した時の子どもの反応をみて、子どもが内服しようとするタイミングを見逃さないことも大切です。

~投薬方法~

乳児編

乳児においては、ミルクや離乳食に混ぜてしまうと偏食やミルク嫌いの原因になってしまうため混ぜてないようにしましょう。

方法

①スポイトをつかって喉の奥に少しずつながしてあげる

②吸啜反射を利用して子どもに乳首(ちくび)を吸わせ て、溶かした薬を少しづつ入れていく

幼児編

4~5歳の約半数は小さな錠剤を内服することが出来ると言われています。基本的には子どもの錠剤は少量の白湯(さゆ)か砂糖水で溶解して飲ませます。溶解する水の量が多いと、子どもが飲みきれなかった時に正確に飲んだ量を把握できなくなるので注意が必要です。

方法①子ども用内服ゼリーと一緒に飲んでもらう

  ②味の濃いチョコレートアイスやジャムに入れて飲んでもらう