鎖骨骨折

きめ細かく泡だった石鹸の洗浄力(詳しくは看護師ブログ“第2回スキンケア教室開催”を御覧下さい)に今更ながらびっくりした院長淺野です。

鎖骨とは首のすぐ下の胸の上前面にある皮膚から触れやすい骨で左右対称のS字型をした骨です。鎖骨が折れる骨折は、全骨折中約10%を占めるほど多い骨折のひとつです。
原因はスポーツや交通事故による転倒などによって肩や腕に衝撃力を受けて折れる場合が多く、お子さんにも多いのが特徴です。

鎖骨骨折はほとんど(約80%)が鎖骨の中央3分の1の部位で発生します。
骨折すると、皮下出血やはれ・痛みが生じ、腕や肩を動かすとさらに痛みが強まります。

診断はレントゲンを用いて行います。

日本骨折治療学会ホームページより

治療は一般的には保存療法(固定して経過をみる。手術はしない)が選択されます。特に小児では保存療法が原則です。できるだけ胸を反らせて、重なり合って短縮した骨片を伸ばします。専用の鎖骨バンドなどで固定します。

日本骨折治療学会ホームページより


三角巾で治療される場合もあります。

固定期間は乳幼児では2~3週間、小中学生では4~6週間程度で、低年齢児ほど短くてすみます。成人では骨折部の短縮や粉砕が強いと骨がつかない(偽関節)で痛みや不安定感を生じたり、たとえ骨がついても短縮し変形が残ったままだと痛みや運動制限などの機能障害を生じるおそれがあるため、手術療法を行う場合もあります。

患者さんから謙虚に学んでいければと思います。

反省