便秘症②

ロッテの佐々木朗希選手の完全試合に感嘆した院長淺野です。

便秘症で当院を受診される方は案外多くいらっしゃいます。

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最近便秘による腹痛で受診されるかたが更に増えてきた印象があります。

そもそもなぜ小児期に便秘になるのでしょうか。

小児慢性機能性便秘症診療ガイドラインによると、ちょっと専門的になりますが・・・。

5つくらいの要因がありそうです。

()は筆者がつけた注です。

  • 排便は,下部結腸や直腸(いずれも大腸)に便塊が貯留する刺激を,結腸神経系(という経路)を介して高位中枢(脳)が便意として認識する。適切な場所,時間であれば,高位中枢(脳)が腸管と随意筋(筋肉)を統合的に制御して排便が行われる(排便の脳と腸かかわり)。新生児・乳児期において,排便時の協調運動は獲得されておらず排便困難をきたしやすい(まだ、脳と神経経路が未熟であるため)。
  • 乳幼児くらいまでは腹圧(腹筋等を使って)を上昇させながら骨盤底筋群(肛門の周囲の筋肉)を弛緩させる排便時の協調運動が完成されていないために便秘を呈することがある。これらの誘因で太く硬くなった便を排泄すると痛みや出血をきたしたり,排便に苦労したりする。すると小児は排便が苦痛なものとしてとらえてしまい,次第に排便を避けるようになる。その結果,便は長時間大腸に停滞しさらに硬く・太くなり,便秘が悪化する。
  • 乳幼児期には,離乳に伴い便が固形化してくる。
  • 習慣的に便が腸管内から十分に排泄されないため常に便塊が貯留すると,直腸は拡張し 伸展刺激に対する閾値が上昇して便意が消失する。
  • 便秘が長期にわたり直腸内に巨大な便塊が形成されると液体状の腸内容物が常時 漏れるようになり,下着汚染や便失禁をきたすようになる.時として下痢として治療されることがある。

便意がうまく大脳に伝わること。伝わった便意により大脳が排便指令を出し、上手く腹筋を使って腹部の圧力を上げ肛門周囲の筋肉が弛緩するという排便機能がうまく機能すること。これらは成長とともに改善する可能性があります。焦らず見守りましょう。

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