便秘症③

大谷選手の2本のホームランがうれしかった院長淺野です。スポーツは偉大ですね。様々なことがある世の中にシンプルに明るさをもたらしてくれます。

便秘症第三弾です。

意外に多い便秘症 😶クリニック看護師です。 クリニックに勤務して驚いたのが、便秘の患者さんが意外と多いことです。 主に、腹痛で来院することが多く、診察や検査の後、浣腸をして便を出します。 原因は…
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意外に多い便秘症 😶

便秘症の治療として食事療法があります。具体的には①水分、②プロバイオティクス(≒整腸剤)、③食物繊維、④牛乳アレルギー です。

  • 水分

当方、水分を多くとると便が柔らかくなり排便を促すことができると考えていました。議論が分かれるようです。水分の投与は便秘に効果はないとする報告もあれば、水分投与が多い方が便が柔らかく排便しやすいという報告もあります。脱水にならないように水分はとる、それ以上の水分摂取はケースバイケースのようです。

  • プロバイオティクス(≒整腸剤)

整腸剤も、有効だとする報告もあれば、無効だとする報告もあります。ガイドラインでも症例によって有効であるとどっちつかずの指摘になっています。整腸剤には大きな害はありませんので一度トライしてみても良いかもしれません。

  • 食物繊維

食物繊維は人の消化酵素で分解されない食物中の難消化成分の総体と定義され、水溶性と不溶性とがあります。不溶性食物繊維は水分を吸収して膨張し便量を増やす効果があります。アメリカでは3~20歳までの安全な食物繊維摂取量下限として年齢+5g/日が健康維持に有効であるとされています。食物繊維は便秘の治療に有効であるとされ、食品から摂取する場合には過剰摂取による健康被害もありません。重症心身障碍児の便秘症にも食物繊維は有効です。食物繊維も偉大ですね。ちなみに食物繊維の多い食材は(100gあたり)1こんにゃく79.9g、2あらげきくらげ79.5g、3てんぐさ(粉寒天)79.0gだそうです。多品種の食材から多くの食物繊維を取りたいですね。

  • 牛乳アレルギー

牛乳アレルギーが原因で便秘になることがあるそうです。当方知りませんでした。通常の治療に反応しない頑固な便秘の場合、牛乳アレルギーを念頭に期間限定で牛乳を制限してみることが推奨されています。

脱水にならないように水分を摂取し、食物繊維を十分にとり、必要ならば整腸剤を考慮してみるのが良いかもしれません。