インフルエンザ複数回感染

寒さが厳しくなっています。皆様ご自愛ください。理事長淺野です。

インフルエンザもしくはインフルエンザワクチンについては何回かふれさせていただいています。

インフルエンザには3つの種類、A型H3、A型H1、そしてB型があります

例年ですと、H3型かH1型のどちらかの大きい流行があって、遅れて最後にB型が流行して収束するというパターンが殆どです。

今年は少し様相が違います。

昨年からのH3というタイプのA型インフルエンザがだらだらと流行し続け、収束することなくじわじわと再度増加に転じました。同時にH1というタイプのウイルスの占める割合が増えました。

下記の通り埼玉県でもH3とともにH1が流行しています。

埼玉県のインフルエンザ流行状況 緑がインフルエンザAのH3 赤がインフルエンザAのH1

A型インフルエンザに2回かかってしまう事例は以前から知られています。

同じA型インフルエンザであってもウイルスの種類が異なると、先に感染したウイルスの抗体がうまく機能しないことがあるため、H3とH1に2回感染してしまう可能性があります。B型インフルエンザも流行すると、インフルエンザに3回感染することもあり得ます。

非常にまれですが・・・。

ですので1回かかったから問題ないと油断しないで下さい。

再度の感染の可能性があります。

当院でも今シーズン2回罹った人を何人か拝見しています。

今シーズンすでにインフルエンザにかかった人は、免疫が獲得されているため同じ型のウイルスにかかることは原則ありません。ただし、上記の様に異なる種類のウイルスが同時流行している場合に複数回感染することがありうるため、インフルエンザに罹った人もワクチン接種は推奨されます。感染後1~2週間あければ接種可能とされます。

インフルエンザ発症後、いったん解熱したにもかかわらず数日以内に発熱がみられる「再発熱」という現象があります。

子どもやA型インフルエンザに多いとされています。

全体の15~20%程度にみられます。

インフルエンザ発症後に肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などによる細菌性肺炎を続発することがあり、再発熱との区別が難しいことが多くなります。一般に抗菌薬が考慮されます。

クリスマスですね。かわごえファミリークリニックもクリスマスの装いです。