ガマ腫
大谷選手、WBCから本当にお疲れ様でした。おじさんたちに夢をありがとう。更にスーパーになって帰ってきてください。息子頑張れー! 理事長淺野です。
最近ガマ腫の患者さんを拝見しました。小児科でガマ腫を拝見することは比較的めずらしいことです。
以下やや専門的ですがお付き合いください。
ガマ腫は舌下腺からの粘液漏出により生じる粘液貯留囊胞です。その部位から口腔底(舌下間隙)に限局する舌下型と,顎舌骨筋を超え顎下部に進展する顎下型,両方に及ぶ舌下・顎下型に分類されます。大部分の患者さんが舌下型です。今回の患者さんは顎下型でした。小児科では更に珍しいことです。
舌下型ガマ腫は口腔底の一側に薄い被膜を持つ透光性の囊胞として認められます。
一方,顎下型ガマ腫は顎下部の柔らかい無痛性腫瘤として生じます。
良性疾患であり経過観察も可能ですが,咀嚼や嚥下の障害,違和感などの口内症状や,顎下部腫脹などの訴えがあり,患者さんが希望すれば治療の対象となります。
通常はまず開窓療法といってガマ腫を切開して唾液の出口を作る治療を行いますが,再発する場合も多くなります。再発を繰り返す場合には舌下腺を含めてガマ腫を摘出する必要があります。手術を行わない方法として,最近保険適応になりましたOK-432(ピシバニール)という薬物をガマ腫の中に注入する方法があります.この治療の副作用としては発熱と腫れがあり,また治癒するまでに何回か注入する必要があり,治癒するまでにある程度の長期間が必要となります.最終的に治療法(手術と保存的治療)を選択するうえで,年齢や治療期間など様々な要素を考慮する必要があります。
当院で診断した場合は大学病院の口腔外科もしくは耳鼻科に紹介させていただきます。
かわごえファミリーファームのコスモスがゆっくりゆっくり咲いてきました。