風邪と胃腸炎と抗菌薬
2023年7月24日
2023年7月25日
当方の体調不良にてクリニックを臨時休診し誠に申し訳ありません。様々体調管理は気を付けているのですが・・・。理事長淺野です。
継続的に風邪(急性気道感染症)と胃腸炎(急性下痢症)が流行しています。
厚生労働省の抗微生物薬(抗生剤)適正使用の手引き第ニ版によると
「乳幼児における急性気道感染症は、訴えが不確かであり、様々な症状が混在することから成人とは異なる分類が必要である。ここでは年齢、症状、身体所見をあわせて、
感冒・鼻副鼻腔炎、咽頭炎、クループ症候群、気管支炎、細気管支炎に分類する。多くは自然軽快するウイルス性疾患であるが、抗菌薬の適応となるGAS(溶連菌)による咽頭炎、細菌性副鼻腔炎、中耳炎を鑑別し、尿路感染症や重症感染症を示唆する兆候(Red flag)の有無を見極めることが重要となる。保護者に病状と疾患の自然経過を説明し、再受診の目安について情報提供を行う事が重要である。」
小児の風邪(急性気道感染症)・胃腸炎(急性下痢症)はほとんどがウイルスが原因で抗菌薬は効果がありません。
抗菌薬が必要になるのは、
二次性に細菌感染症になっている可能性のある
感冒・鼻副鼻腔炎のうち経過が長いもの
→中耳炎、細菌性副鼻腔炎になっている可能性がある。
気管支炎のうち経過が長いもの
→肺炎になっている可能性がある
一次性に細菌感染症になっている
溶連菌による咽頭炎
尿路感染症
のみです。
ですので当初は抗菌薬投与は行わず経過をみることが殆どです。経過が長く細菌感染症を疑った場合は抗菌薬投与を行うことになります。
ご理解を頂戴できますと幸いです。
全ての規制が解除され、高校野球が応援団、チアリーダーがついて応援されるようになりました。青春はこうでないと。