包茎

休日は運動しなければと思いながら惰眠をむさぼり、自分に勝てない院長淺野です。

おち〇ち〇第二弾です。

外来で赤ちゃんのおち〇ち〇の先端を出す必要があるのかとご質問を受けます。原則出す必要はありませんとお答えしています。細かく説明すると下記になります。(小児外科学会ホームページより改変)

包皮口の狭窄のために包皮を翻転させて亀頭を露出できない状態を真性包茎(図1)、露出できる状態を仮性包茎といいます(図2)。ほとんどの赤ちゃんは真性包茎です。

図1 真性包茎
図2 仮性包茎

真性包茎が占める割合は、新生児はほぼ100%、乳児は約80%、幼児は約60%、小学生は約30%であり、思春期以降にその頻度はさらに低下します。つまりほっておいても自然におち〇ち〇の先端は出てくるのです。そのため何もせず、亀頭部が露出するのを待つだけとなります。

ただ下記の症状を繰り返す場合は治療対象となることがあります。

・排尿障害

排尿時に包皮が膨らむ(おち〇ち〇の先端が風船のようになります)、尿線が細いなどの問題が生じている場合。

・亀頭包皮炎

包皮の先端もしくは全体に発赤や腫脹があり、疼痛や排尿時痛を伴う。抗生剤の投与や軟膏により治療する。

・尿路感染

包茎のある新生児・乳児では、包茎手術を受けた児よりも尿路感染の頻度が高い。

・嵌頓包茎

包皮口が狭い状態で包皮を無理に翻転させたときに、絞扼して包皮や亀頭の循環障害を起こし、包皮が著明な浮腫を起こして元に戻らない状態となる(図3)。早期であれば両手指により整復しますが。戻らない場合は手術を行います。

図3 嵌頓包茎

1から4の症状を繰り返す場合の治療方法は保存療法と手術治療になります。

保存療法は、ステロイド軟膏を包皮に塗布し包皮の翻転を繰り返すことによって亀頭部の露出を試みるものです。

保存療法でだめな場合は手術療法となります。

お困りの際はクリニックにご相談下さい。