夜尿症
2022年2月17日
極限まで努力したオリンピック選手達の言葉にぐっとくるも、中々自己改善にいたらない院長淺野です。
乳幼児期の夜尿をおねしょといいますが、5歳以降で月1回以上のおねしょが3か月以上続くものは夜尿症と言われます。
自分も小学校3年生頃まで夜尿症だった記憶があります。夏に祖父母の家に帰省して“もらして”しまったときに、祖母に○〇(←私の名前)は栓のない蛇口のようだねと言われた記憶があります。
夏の炎天下に天日干しされた自分の布団に描かれた見事な日本地図をボーっと眺めていたことを懐かしく思い出します。
7歳児における夜尿症の割合は10%程度です。その後は年間15%ずつ自然に治るとされます。大人になっても夜尿症が残るのは0.5~数%で、殆どが自然治癒します。自然治癒する疾患をなんで治療するのという疑問が当然湧いてきます。一般に夜尿症を伴うお子さんは学校生活、クラブ活動等の泊りイベントへの参加が大きなストレスになります。また、夜尿があるお子様は自己評価が低くなることが多いとされます。ですので、泊りイベントも多くなる小学校に入っても夜尿が継続する場合に治療介入を考慮します。
夜尿症の治療としてはまず生活指導や行動療法を開始し、効果が乏しい場合には抗利尿ホルモン剤投薬または夜尿アラーム療法を追加します。生活指導及び行動療法としては就寝前にトイレに行くことや夜間の水分摂取の制限などがあります。
治療介入により、自然経過に比べて治癒率を2~3倍、高めることができ、治癒までの期間が短縮するといわれています。
お困りの際はクリニックにお声がけください。