ロタウイルス感染症とワクチン
大谷選手凄いですね。
千両役者とはこういうことを言うのでしょう。

理事長淺野です。
ロタウイルスワクチンについてご質問がありました。
・ロタウイルスワクチン接種時に嘔吐することが多いけど大丈夫なの?
・ロタウイルスワクチン接種後に下痢することがあるけで大丈夫なの?

ロタウイルス感染症とロタウイルスワクチンについて簡単にまとめてみました。
ロタウイルス感染症
小腸の細胞に感染し、激しい下痢や嘔吐を引き起こします。
脱水症状が特に乳児において注意が必要です。
毎年3~5月に流行し、5歳までにほとんどの子どもが感染します。
ワクチン接種
ロタウイルスによる胃腸炎を予防する経口生ワクチンです。(注射ではありません)
1価ワクチン(ロタリックス®)と5価ワクチン(ロタテック®)があります。
生後6週から接種開始、1価は2回、5価は3回接種です。
接種は生後24週(1価)または32週(5価)までに完了します。
初回接種は生後2か月から生後14週6日までに行います
ワクチン接種後1週間程度は便中にウイルスが排泄されますが、排泄されたウイルスによって胃腸炎を発症する可能性は低いことが確認されています。
念のため、ワクチン接種を受けたお子さまのオムツ交換後などにはていねいに手洗いをしてください。
特に家族で免疫系に異常がある方がいる場合には、ワクチン接種を受けたお子さまと接したあとの手洗いを徹底するなど注意してください。
ワクチンの効果
ロタウイルスワクチンは、ロタウイルス胃腸炎の重症化を予防する効果があります。
ロタウイルス胃腸炎による入院患者を約70~90%減らすことができたと報告されています
ロタウイルスに感染することは防ぎきれません。
予防効果は2~3年持続します。
ワクチンの副反応
嘔吐や下痢が5%未満の子どもに見られますが、軽症で治療は不要です。
接種後7日以内に腸重積症のリスクが増加します。
接種後の対応
接種後に吐き出した場合でも、再度の接種は必要ないと考えられます。
少量でも飲み込んでいれば一定の効果があることや、ロタウイルスワクチンは複数回接種することとなっており、一連の接種で効果が期待できることなどから、吐きだした場合でも1回の接種と考えてください。
接種禁忌
腸重積症の既往や未治療の消化管障害がある場合は接種はできません。
因みに対義語の大根役者はなぜ「大根」役者なのか、ウィキペディアによると
・大根の根が白いことから、素人の「しろ」とかけた
・芝居で馬の脚をする下手な役者のさまを大根に見立てた
・大根は消化がよく食あたりしない、つまり「あたら(当たら)ない野菜」だから
・江戸時代の人たちは大根をおろして食べることが多かったそうで、おろして食べる大根が「舞台から降ろされてしまう役者」を連想させてしまった
からだそうです。
勉強になります。