ぎっくり腰(急性腰痛症)

当院のスタッフの間でぎっくり腰が流行?しています。

理事長淺野です。

(総論)

ぎっくり腰は非常に強い腰痛を生じ、急性腰痛と呼ばれます。

「魔女の一撃」と呼ばれたりもします。

日常的な病気にもかかわらず病態(体の中で何が起こっているのか)がはっきりとは分かってはいません。

(症状)

瞬間的に急激に生じる強い痛みが特徴です。

脂汗をかくほどの激痛を伴うこともあります。

ぎっくり腰による痛みなどの症状は通常、数日から10日程度でなくなります。

(どんな時起こるか)

何か物を持ち上げようとしたとき、

腰をねじるなどの動作をしたときなどに起こることが多いですが、

朝起きた直後や何もしないで起こることもあります。

(何が起こっているか:推定)

先ほど述べた様に、ハッキリとした病態は分かっていませんが、

腰の中の動く部分(関節)や軟骨(椎間板)に許容以上の力がかかってけがした様な状態(捻挫、椎間板損傷)、

腰を支える筋肉やすじ(腱、靱帯)などの柔らかい組織(軟部組織)の損傷、

などが多いと考えられています。

2週間以上経っても症状が回復しない場合や繰り返す場合は、

他の病気が原因ではないか、整形外科を受診して確認することが大切になります。

下肢のしびれや麻痺、激しい腰の痛み、発熱や嘔吐、血尿など重篤な症状がある場合は、

受診の目安となる2週間を待たずに、できるだけ早く受診しましょう。

(対応)

ぎっくり腰の痛みが強く出ている時はむやみに動かず、自分が最も楽な姿勢でゆっくりと深呼吸を繰り返し、

まずは痛みを落ち着かせましょう。

激しい痛みが治まるまでは、患部を冷やすより、温めるほうが楽になる人が多いといわれています。

逆に冷やす方が良いという人もいます。

ぎっくり腰には湿布薬や鎮痛剤も有効です。

湿布薬はロキソプロフェンナトリウムなど配合の外用鎮痛消炎剤を選ぶとよいかと思います。

温めたほうが、痛みが楽になる場合は、入浴もおすすめです。

無理のない範囲で、温かいお湯にゆっくり浸かって体を温めましょう

ぎっくり腰の痛みが強いうちは、横になって休む時間が長くなりますが、

痛みが落ち着き、少し動けるようになったら、できるだけ普段通りの生活を心がけたほうが、

早く回復することが分かっています。

動けないほどの激痛でない限り、ぎっくり腰は無理のない範囲で動いたほうが、回復が早い場合がほとんどです。

痛いからといって過度に安静にしていると、逆に症状を長引かせてしまうので、

痛くて全く動けないという状況が治まったら、なるべく普段通り動くようにしましょう。

(追伸)

ダイオーズさんの清掃がクリニックに入ってくれました。 ピッカピカです。