乳児湿疹
2023年2月12日
2023年2月13日
皆さん雪は大丈夫でしたか。当方は昨年のような痛い目にあいませんでしたが、
往診が大変でした。スタッドレスを履いたスタッフの車に助けられました。安全対策の意識が希薄だったかもと反省しています。院長淺野です。
乳児期の湿疹のご相談を良く受けます。赤ちゃんは生後1か月をピークに皮脂量がどんどん減っていきますので様々な皮膚トラブルに見舞われます。
1ヶ月頃に皮脂の分泌がピークになり、2~3ヶ月くらいから皮脂の分泌量が急激に減り始めます。そのため皮膚のバリア機能が弱まり、水分が蒸発しやすくなって乾燥が始まり、頬や体などがかさついてきます。
また、乳児は皮膚が大人の半分の薄さしかなく、角層のバリア機能が未熟なので、皮膚は刺激を受けやすく、湿しんになりやすいのです。生後1ヶ月半頃から3ヶ月頃までに多くの赤ちゃんが乳児湿疹を経験します。とくに皮膚が乾燥する冬になりやすく、頬やあご・前額等出っぱったところに出やすく、赤いポツポツやカサカサが出現します。
対応は①スキンケア、②軟膏、③環境整備が重要になります。
- 皮脂を落としすぎない石鹸で洗ってあげましょう。普段から皮膚を清潔に保つことも大切です。
- 乾燥はかゆみの原因のひとつなので保湿が重要です。冬場は、乾燥が目立つ場合には保湿クリームを使って皮膚の保護をしてあげてください。中々良くならない場合はステロイド塗布が必要になります。ステロイド塗布にて皮膚はすぐに良くなりますがすぐに中止しないことが肝要です。すぐに中止してしまうとすぐに再発しています。下図のように皮膚は多層の構造です。表皮はすぐによくなるのすがその下の真皮他まで良くなるには時間がかかります。一日置きのステロイド塗布等、徐々に頻度を落として対応します。
- また、衣類に関しても、天然素材の服を選ぶとよいでしょう。毛糸など、チクチクするものは避け、綿素材の柔らかなものにしましょう。自宅で出来るケアとして、かゆがっているときは、冷やしてあげましょう。
チューリップの芽が出てきました。安心したのですが早すぎるとの意見もあり、油断せずいきます。