急性中耳炎

息子の野球部が県大会の決勝まで進出して少しうれしい院長淺野です。元気が出てきました。ちなみに息子は出ていません。

耳第二弾です。

最近かぜをひいた後、中耳炎になるお子様を拝見することが増えました。

(診断)

急性中耳炎の診断には、鼓膜の膨隆またはその他の急性炎症および中耳の滲出の徴候が必要です。鼓膜をみて判断します。

急性中耳炎

(治療)

急性中耳炎による耳の痛みの治療には、イブプロフェンまたはアセトアミノフェンの経口投与が推奨されます。局所用の痛み止め(点耳薬)は、2歳以上の小児に使用を考慮されますが、鼓膜穿孔のある小児には使用できません。充血除去剤や抗ヒスタミン薬は使用しないことが推奨されます。
抗生物質による初期治療を行うかまたは経過観察するかの選択は、子供の年齢および側性と病気の重症度によって異なります。

・6か月未満の子供は抗生物質投与が推奨されます。

・6ヶ月から2歳の子供にも抗生物質の投与が推奨されます。

・2歳以上(大きいお子さん)では原則推奨されません。(経過観察のみ)、

 ・具合が悪い。                             

 ・48時間以上持続する耳痛がある。・過去48時間に体温が39°C以上である・両側性急性中耳炎または耳漏(耳だれ)がある。

 ・経過観察が適切にできない2歳以上の児。

 では、抗菌薬投与が推奨されます。

抗生物質による治療が必要な場合は、

・第一選択療法としてアモキシシリン(サワシリン)が用いられます。

・用量は1日あたり90 mg / kg(最大3 g /日を使用)を分2(耳は血流の関係で一般的に抗生物質が届きにくいので量が多くなります。)。

・過去30日間にベータラクタム抗生物質を投与された、または化膿性結膜炎を併発している小児に対する一次治療としては、アモキシシリンクラブラン酸(クラバモックス)が推奨されます。

・用量は、90 mg / kg /日のアモキシシリンと6.4 mg / kg /日のクラブラン酸塩分2

・ぺニシンアレルギーの児に対しては、マクロライドまたはクリンダマイシンが使われます。

投与期間は

・2歳未満の児は10日間。

・2歳以上の児は5〜7日間。

です。

小児科でも中耳炎は対応いたします。耳の痛みを訴える、感冒後熱が継続する等の場合はご相談下さい。