暑さが続きます。くれぐれも熱中症に気を付けてください。当方は屈んで立つだけで立ち眩みがしますが、熱中症以前の年の問題です。年で血管の調節能が落ちている院長淺野です。

外来で熱のお子様が続いています。暑さもあり熱中症ですかとご質問を受けます。

高温環境である程度時間を過ごす病歴がないと積極的には疑いません。

また、高温環境で過ごした病歴と連続性がないと疑いにくいです。「昨日公園で水遊びをしました。比較的長かったです。家に帰って元気に夕ご飯も食べました。熱もなかったです。今日の朝から熱が出ています。」というような病歴の場合、高温環境下で遊んだことと体温が上がったことに連続性がないので積極的には疑いません。

更に、専門的ですが、熱中症は、①熱失神、②熱痙攣、③熱疲労、④熱射病・日射病の4つにわけられます。①熱失神が軽症、④熱射病・日射病が最重症です。

• 熱失神：血管が拡張して頭の血液量が減少して立ち眩み・失神となります。体温は正常です。
• 熱痙攣：筋肉の痙攣、こむらがえりがおきます。水分摂取はしていたが塩分摂取をしていなかった場合におきます。体温は38度以下です。
• 熱疲労：塩分・水分ともに失って発症します。嘔吐、頭痛、めまい、低血圧となります。体温は38－39度です。
• 熱射病：高熱環境により体温が40度以上になります。

➀熱失神、②熱痙攣では体温は38度以下です。③熱疲労、④熱射病で初めて38度以上の体温になりますが、熱疲労、熱射病は血圧低下、嘔吐等もありぐったりして重篤感を伴います。つまりお子様の体温が38度以上でも元気な場合、熱中症（③熱疲労、④熱射病）は考えにくいのです。

 家ではエアコン、扇風機、冷水シャワー等を使用して予防しましょう。もしエアコンがない場合は、ショッピングモール、映画館、図書館等の公共施設をうまく使ってください。外では水分だけでなく塩分をとり適度な休息をして下さい。

外の運動等で熱中症を疑った場合、可能な範囲で脱衣を行い、水道水をかけて扇風機もしくは大量の団扇であおってください。シャーベット状の氷を頸部、腋下、鼠経に当てることも有効です。③熱疲労以上では救急搬送を考慮してください。

雨降らないですかね・・・。