クループ症候群
2025年6月30日
暑いですねー。
口にしても何も解決しないのですが。
理事長淺野です。
最近、オットセイが鳴くような咳もしくは犬が吠えるような咳(犬吠様咳嗽)
をする患者様が続きました。
クループ症候群と言われる病気の可能性が高くなります。
通常の風邪とは異なります。
声門の下が腫れているのが特徴になります。

(特徴)
息を吸うときに音がします(stridor)。先述の犬吠様咳嗽、嗄声が特徴です。
6カ月から3歳に多く認められます。
パラインフルエンザウィルスが原因になることが多くなります。
(重症度分類)
症状で以下の通りに分類されます。
重症度 | 所見 |
軽症 | 安静時にはstridorなし。犬吠様咳嗽 嗄声 肋間の陥没呼吸 |
中等症 | 安静時にstridorあり。Mildな陥没呼吸 呼吸窮迫 不穏はない |
重症 | 安静時に著明なstridor 胸骨の陥没 不安・不穏・疲労あり。 |
(治療)
・軽症
加湿空気にて改善する
0.15-0.6mg/kgのデキサメタゾンと言われるステロイドの経口単回投与を行います。
・中等症から重症
ボスミンと言われる吸入液0.2mlを生理食塩水2mlと一緒に吸入します。
軽症と同じく0.15-0.6mg/kgのデキサメタゾンと言われるステロイドの経口単回投与を行います。
(入院基準)
酸素が必要。
初期治療に反応が悪い。
水分がとれない。
生後6カ月未満
は入院が考慮されます。
お困りの際はいつでもご相談下さい。