インフルエンザ予防接種⑦ 経鼻生ワクチン:フルミスト

能登半島の豪雨災害に心が痛みます。

理事長淺野です。

 

当院では通常のインフルエンザワクチンのご予約をオンラインで承っています。

https://kawagoe-family.mdja.jp

10月1日から1月31日まで接種予定です。

 

インフルエンザ用の経鼻生ワクチン:フルミストについてご質問を受ける機会が増えました。

新しいワクチンですので小児科学会ホームページからの抜粋を下記の通りお知らせします。

 

(経過)

国内においては長年に渡り未承認のままでしたが、2023年3月27日にLAIV (商品名:フルミスト®︎点鼻液) の製造販売承認がなされ、実際の接種が2024/25シーズンから開始される見込みとなっています。

 

(従来型ワクチンとフルミストの比較)

不活化インフルエンザHAワクチン(inactivated influenza vaccine: IIV) と経鼻弱毒生インフルエンザワクチン :フルミスト(live attenuated influenza vaccine: LAIV) の間にインフルエンザ罹患予防効果に対する明確な優位性は確認されていません。

どちらが良いとの結論は出ていません。

 

(うてる人、うてない人)

 ①接種対象者は2歳〜19歳未満の方です。

経鼻弱毒生インフルエンザワクチン:フルミストは飛沫又は接触によりワクチンウイルスの水平伝播の可能性があるため、授乳婦、周囲に免疫不全患者がいる場合は不活化インフルエンザHAワクチン(通常のワクチン)が推奨されます。

 ②生後6か月〜2歳未満、19歳以上、喘息のある方、免疫不全患者、無脾症患者、妊婦、ミトコンドリア脳筋症患者、ゼラチンアレルギーを有する患者、中枢神経系の解剖学的バリアー破綻がある患者はうてません。

 

(接種方法)

接種回数:各シーズン0.2mLを1回 (左右の鼻腔内に各0.1mLを 1噴霧ずつ、合計2噴霧)

 

(同時接種他)

・医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができます。

・米国においては、同時接種を除き、LAIVと他の生ワクチンの接種は、少なくとも4週間以上あける必要があるとしています。

・英国においても、以前は米国と同様の推奨をしていましたが,現在は LAIV と他の生ワクチンの接種は、特に間隔をあける必要はないとしています。

・国内の添付文書にはLAIVと他の生ワクチンの接種間隔を制限する記載はありません。

当院では他の生ワクチンとの間隔は4週間開ける予定です。